地球の資源には限りがあり、持続可能な利用と、その保全が求められています。ものづくり企業である当社グループは、セラミックや貴金属類などさまざまな原材料を使用しており、地球環境保護のため、リデュース、リユースおよびリサイクル(3R)に積極的に取り組んでいくことは、当社グループの果たすべき責任と考えています。当社グループは、エコビジョン2030において2040年の目指す姿として「ゼロエミッションを推進し、世界の循環型社会の形成に貢献している」ことを掲げており、2030年のありたい姿として「有効利用率95%以上」、「2018年度比 排出量原単位 年1%以上削減」「3R活動の推進」を目標としています。
また、当社サプライチェーンにおいても、原材料等の持続可能で効率的な利用を推進していきます。
エコビジョン2030では、2030年にありたい姿として「2018年度比 排出量原単位 年1%以上削減」を目標として掲げています。2024年度の廃棄物排出量原単位はグループ全体で0.051トン/百万円であり、2018年度比 31.6%削減で目標を達成しました。今後も工程の改善を進め、廃棄物削減に取り組んでいきます。
廃棄物排出量原単位の推移(グループ連結)当社グループは、エコビジョン2030において、2030年にありたい姿として「有効利用率95%以上」を目標として掲げています。2024年度の有効利用率はグループ全体で90.6%と前年度から横ばいでした。今後も引き続き、2030年の目標達成に向け、廃棄物の有効利用化に取り組んでいきます。
製品の軽量化や小型化により、必要な原材料の量を減らしています。
事例:スパークプラグの小型化
薄くしても絶縁破壊しにくい高耐電圧アルミナ絶縁材料の開発により、スパークプラグを小型化し、資源の利用を抑制しています。
加工条件の最適化や段取りの工夫による加工精度の向上や不良率低減により、工程ロスを低減しています。
事例:シート成形条件の最適化
セラミックシート製造工程において、原料の調合や塗工速度を最適化し、緻密な厚み管理で歪みを抑えることで、乾燥時の割れや端材を減らして工程ロスを低減しています。
当社グループでは、部門を問わず全社的にペーパーレス化を推進し、紙の使用量削減に努めています。
事例:資料等の電子化
従業員向け研修資料の電子化に加え、ステークホルダーの皆さまのご協力のもと、契約書の電子締結や、統合報告書、CSR・サステナビリティ調達ガイドラインなどのオンライン配布を実施しています。
生産設備は社内で修繕をしながら、長く利用しています。また、当初の役割を終えた設備であっても、社内で再利用し、有効活用しています。また、市場のニーズによる生産量の変化に合わせ、事業の枠を超えて設備を転用しています。
事例:冷間鍛造機の再利用
海外で使用しなくなった冷間鍛造機を修繕し、日本で再利用しています。
事例:設備の転用
半導体事業で利用していた設備をセンサ事業用に改良し、転用しています。
設備の仕様を可能な限り標準化して、事業を超えて利用できるように設備を開発しています。異なる工程で、設備のベース部分や制御盤など部分的に再利用が可能になります。
事例:共通化仕様の設備の導入
産業用セラミック部品の製造工程の一部において、将来的な工程変更の計画のもと、共通化仕様の設備を導入しています。
当社グループでは限りある資源を有効に活用していくため、マテリアルリサイクルを推進しています。また、CO2排出削減の観点からもこれまでサーマルリサイクルしていた廃棄物のマテリアルリサイクル化を推し進めています。
主な廃棄物のリサイクル方法
| 廃棄物の種類 | リサイクル方法 |
|---|---|
| 金属類 | 精錬して、同品質の原料としてリサイクル。 |
| 汚泥 (主に焼成前のセラミック原料) |
セラミック原料や再生盛土材としてリサイクル。 |
| ガラス・陶磁器くず (焼成前のセラミック粉末やシート屑、焼成後のセラミック屑) |
粉末は、純度が高いものは窯業材料として、そうでないものはセメント原料としてリサイクル。 セラミック屑は路盤材としてリサイクル。 |
| 廃油 | 蒸留などをおこない、燃料としてリサイクル。 |
| プラスチック | プラスチック材料としてリサイクル。 RPF化(固形燃料化)してリサイクル。 |
各廃棄物の占める割合当社グループでは、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に関連する取り組みとして、プラスチック梱包材のリユースと廃プラスチックのマテリアルリサイクル化をおこなっています。
プラスチック梱包材については、納入部品に使用された梱包材を別の部門でリユースしています。梱包材の提供を受けた部門では、梱包材の新規購入が減少しました。
廃プラスチックのマテリアルリサイクル化は、サーマルリサイクルしている廃プラスチックをマテリアルリサイクルに切り替える取り組みです。当社グループのセラミックシート製造工程において、セラミックとプラスチックの混合屑が多く生成されます。製造工程の特性上どうしても排出されるものであり、これまでは工程改善により可能な限り排出量の抑制に取り組んできました。2021年度よりマテリアルリサイクル化の取り組みを本格的に進め、2024年度にはこれらの混合屑をすべてマテリアルリサイクルすることができるようになり、現在もその運用を継続しています。
また、これまでサーマルリサイクルしていた発泡スチロールは、減容機を用いたインゴット化などによる有価化を進めています。
今後も引き続き、プラスチックの資源循環のため取り組みを推進していきます。
当社では、社員食堂のフードロス削減のための啓発や取り組みを実施していますが、それでも排出されてしまう食品廃棄物があります。小牧工場の社員食堂から排出された食品廃棄物は、小牧市内のバイオガス発電所に運ばれ、メタン発酵によってバイオガスに変換されて、発電の燃料として有効利用されています。
廃棄物が契約通り処理されていることを確認するため、定期的に廃棄物処理業者を視察しています。2024年度は32か所を視察し、適正に処理されていることを確認しました。
当社グループでは、持続可能な社会の実現に向け、製品のライフサイクル全体を通じて資源を効率的に活用し、環境負荷を低減する取り組みを推進しています。
高耐久・高強度な製品を提供することで、使用時の交換頻度を減らし、新たな資源投入の抑制と廃棄物の削減に貢献しています。
事例:貴金属(イリジウム合金)プラグの提供
交換部品であるスパークプラグの電極部分をイリジウム合金にすることで性能向上と⾧寿命を両立し、廃棄物削減に貢献しています。
使用により性能が低下した部品を修復し、再度使用できる状態にするサービスを提供しています。
事例:静電チャックのリファブサービス
半導体製造装置の重要部品である静電チャックにおいて、摩耗・劣化した表面を精密に修復し、再利用を可能にしています。
使用を終えた製品を貴重な資源と捉え、回収して再び活用する取り組みを進めています。
事例:北米での酸素センサ回収
北米市場において、役目を終えた使用済みの酸素センサを回収し、リサイクルすることで、埋め立てごみの削減と資源の有効活用に貢献しています。